ひとり社長が見抜くべき“顧客視点ゼロ”の税理士の特徴

最近、若手税理士法人のSNSがとても華やかです。

「社内勉強会を開催しました」「スタッフが資格試験に合格しました」「オフィスリニューアル!」といった明るい投稿が目を引きます。

もちろん、働く環境が良いのは素晴らしいこと。
ただ、ひとり社長としては「それって、自分にどんな関係があるの?」と感じてしまうこともあるのではないでしょうか。

本記事では、
・社内アピール優先の発信が、なぜひとり社長にとってリスクになるのか
・そういった発信が生まれる背景にある事情
・見極めるために押さえておきたいポイント

について、できるだけ中立的に、顧客目線に立って解説していきます。

1. 顧客対応が後回しになるリスク

SNSで社内の雰囲気やスタッフの活躍を発信している税理士法人。
その内容自体は否定されるものではありません。

ですが、発信が“自分たちの組織のことばかり”に偏ってしまうと、顧客の課題やニーズに対して目が届いていないという印象を与えてしまいます。

あるひとり社長の方は、こう話していました。

「その税理士法人のSNS、見た目はすごくキレイで、スタッフさんの表彰とか楽しそうなんですけど……肝心の“どんなサポートが受けられるのか”ってところが全然伝わってこなくて。不安になりましたね」

実際、社内のことを中心に発信している法人ほど、
・相談へのレスポンスが遅い
・マニュアル対応でこちらの業種を理解しようとしない
・会計ソフトの使い方など基本的な説明も省略される
といったケースが見受けられます。

つまり、“発信の矢印”が社内に向いている場合、実務でも“顧客が後回しになるリスク”があるのです。

2. なぜ社内アピール中心になるのか?

では、なぜこうした発信が増えているのでしょうか。

実は、近年の税理士法人は人材採用に非常に苦戦しており、「良い職場アピール」を意識した発信が求められている背景があります。

特に、組織として成長フェーズにある法人ほど、「人が集まらなければ仕事が回らない」という事情を抱えています。
それ自体はとても現実的で、やむを得ないことでもあります。

また、こうした発信をしている代表者自身が、
・昔はあまり目立たなかったけれど、今は経営者として注目されたい
・がんばってきた努力を、誰かに見てほしい
という、ある意味で“肯定されたい気持ち”を抱いている場合もあるかもしれません。

このこと自体を否定するつもりはまったくありません。
むしろ、それだけの道のりを経て今があるというのは立派なことです。

ただ、顧客から見たときに、そうした自己肯定感を“社内向け発信”で満たしている姿は、どこか利己的に映ってしまう危うさがあります。

そして、「人が足りないから発信をする」のであれば、そもそも無理な顧客拡大を抑える選択肢もあるはずです。
その視点が抜け落ちていると感じてしまうのは、ひとり社長にとって正直なところかもしれません。

3. 自分のことを本当に見てくれているか?

SNSやホームページの発信内容は、顧客対応の姿勢を映し出す鏡です。

「スタッフの誕生日会をしました」「内定者研修のレポートです」
こういった投稿ばかりが並んでいると、「自分が相談したいとき、この人たちはこっちを見てくれるのかな…?」という不安につながります。

ある顧問先のひとり社長の方は、こう言っていました。

「やっぱり、“お客様のこういう相談があって、こんな風にサポートしました”みたいな内容があった方が、信頼できますよね」

逆に、社内の話ばかりが並んでいると、“お客様の存在が二の次”に感じてしまう

たとえば税理士が「スタッフの成長に力を入れています」と発信するのも大切ですが、
それと同じくらい、「ひとり社長の困りごとにどう向き合っているか」も、もっと見せてほしいものです。

4. 長く付き合える税理士は、発信より対話が丁寧

実際、長くお付き合いが続いている税理士の多くは、あまり派手な発信をしていません。
けれど、顧問先との日々の対話が丁寧で、誠実な対応を地道に積み重ねている人が多いです。

・相談に対して的確に返してくれる
・業種特有の課題にも向き合ってくれる
・レスポンスが早く、言葉がわかりやすい

派手さはないけれど、「困ったときに頼れる」「ちゃんと自分の話を聞いてくれる」
そんな税理士こそが、ひとり社長にとって本当に価値ある存在ではないでしょうか。

だからこそ、SNSでどれだけフォロワーが多くても、「発信が誰に向いているか?」をしっかり見極めてみてください。
そこに自分の姿がないのであれば、その関係は少し慎重に見た方が良いかもしれません。

まとめ: 顧客の方を向いている税理士かどうか

税理士選びで大切なのは、「この人、自分の方を見てくれているか?」です。
社内のアピールが悪いわけではありません。
けれど、そればかりになってしまうと、ひとり社長としては不安になりますよね。

「忙しそうだな」「ちゃんと自分の業種を見てくれるのかな?」
そんなモヤモヤを感じたときこそ、税理士の“発信の矢印”をチェックしてみてください。

当事務所では、ひとり社長の方が安心して本業に集中できるよう、「聞く」「わかりやすく伝える」「迅速に対応する」という基本を大切にしています。

SNSでうまくアピールはできていないかもしれませんが、日々のやり取りの中で“信頼される税理士”であり続けたいと考えています。

当事務所と顧問契約をご検討いただける方は、下記よりお問い合わせください。

初回無料相談のお問い合わせはこちら

お問い合わせ・ご相談は、お問合せフォームもしくはチャットワークにて受付しております。

まずはお気軽にご連絡ください。

受付時間
10:00〜18:00
定休日
土曜・日曜・祝日
パソコン|モバイル
ページトップに戻る