ひとり社長が顧問税理士にモヤモヤする本当の理由とは?

 

「なんかモヤモヤするんだよね、うちの税理士さんに対して。」

これは、当事務所に税理士変更のご相談をいただくひとり社長の方から、よく聞く声です。

特に大きなトラブルがあったわけではない。

毎年の決算もなんとか終わっている。

でも、どこか引っかかる。

「このままで本当に良いんだろうか?」

そんな漠然とした違和感を抱えている方が、実は少なくありません。

今回は、その“モヤモヤ”の正体について、具体例を交えながら丁寧に掘り下げていきます。

1. 「話が噛み合わない」小さな違和感の積み重ね

ひとり社長の多くは、自分で道を切り拓き、判断を重ねながら日々事業を進めています。

そのため、会話の中でも「事業をわかってほしい」という気持ちがにじみます。

ところが、税理士がそれを受け止めきれず、形式的な返答に終始してしまうと、社長の中に「この人、うちのビジネスをちゃんと見てないな」というズレが生まれてしまいます。

たとえば、あるWeb制作会社の社長は、「こっちは“新しい客層を掴むために、サービスの提供方法を変えた”って説明したのに、それに一切触れず“利益率が落ちてますね”だけ言われて終わった」と言っていました。

事業の背景にある試行錯誤や工夫がスルーされると、相手にされていないような寂しさすら感じてしまいます。

もっとも、税務顧問として「そこまでの話」は契約内容や顧問料によりけりな部分もあります。

税理士としても、そこまで踏み込むには月次の数字が整っている必要がありますし、最低限の資料の提出がきちんとされていないと、事業の中身を語る土台すら作れないというのも正直なところです。

2. コミュニケーションの頻度と手段が合っていない

「いつ質問していいのかわからない」

「連絡したのに、返信が遅い」

「メールは堅苦しくて、聞きづらい」

こうした不満も、モヤモヤの大きな原因の一つです。

あるデザイナー系の社長は、「普段はチャットが主なコミュニケーション手段なんですけど、税理士だけは“電話で”とか“PDFでメール添付して”と言われるのが、どうにもストレスでした」と話してくれました。

ひとり社長にとって、税理士とのやり取りが日常業務の妨げになるようでは、本末転倒です。

形式やルールに縛られすぎる対応では、どんなに正確な業務をしていても、「融通が利かない」という印象を持たれてしまいます。

一方で、税理士側にも“対応の限界”があります。

例えば「気軽にLINEでいつでもどうぞ」というスタイルを取っている場合、それ相応の顧問料が発生しているケースがほとんどです。

つまり、コミュニケーションの濃さは、料金設定とのバランスで成り立っていることも忘れてはならないポイントです。

3. 相談のしやすさに温度差がある

「こんなこと聞いたら迷惑かな?」

「顧問契約って、どこまで相談していいんだろう?」

こんなふうに、聞く側が遠慮してしまうような空気がある場合、相談の質と量がどんどん減っていきます。

たとえば、「決算月が近いけど、いまさら何か聞いたら怒られそうで…」と不安に感じた社長が、結局何も相談せずに過ごしてしまうケースもあります。

実際、当事務所にご相談に来られる方の中には、「本当はもっと早く相談したかったけど、気を使ってしまった」という方が少なくありません。

とはいえ、相談のしやすさも「関係性の深さ」が前提になります。

会計資料がしっかり出ていて、数字が固まっているからこそ、次の一歩に関する相談もしやすくなる。

ここを飛ばして「なんでも相談したい」というのは、正直なところ難しい部分もあります。

4. 単なる「処理業務」になっている感覚

数字をまとめて、申告書を作って、納税額を知らせる。

もちろん、それが税理士の基本業務ではありますが、それだけで終わってしまっている場合、ひとり社長は「それって自分じゃなくてもいいのでは?」という感覚に陥ることがあります。

ある映像制作会社の代表はこう語っていました。

「税金の話だけじゃなくて、もう少し事業全体の流れを一緒に見てくれる人が欲しいんですよね。やりとりが“処理”だけで終わると、誰とやってるのかすら分からなくなる」

ひとり社長にとっては、「数字」だけではなく、「数字の背景にあるストーリー」も見てほしい。

ただし、そうした深い関わり方を求める場合は、それ相応のサポート体制や顧問料が必要になることも、現実として受け止めておくべきかもしれません。

まとめ:モヤモヤの正体は「温度差」と「距離感」

ひとり社長が顧問税理士に感じるモヤモヤ。

その多くは、実は「相性の問題」ではありません。

「こちらの温度感に税理士がついてこれていない」ことによる、距離感のズレなのです。

・事業の話が通じない
・連絡が億劫になる
・相談がしづらい空気がある
・関係が淡白で信頼関係が築けない

こうしたズレをそのまま放置してしまうと、知らず知らずのうちにストレスが溜まり、税理士変更のきっかけになってしまうのです。

当事務所では、こうしたひとり社長ならではの感覚を大切にし、距離感の近いコミュニケーションを心がけています。

もちろん、契約内容に応じてご対応できる範囲はありますが、「それでも相談しやすい」と思っていただけるような信頼関係を、地道に築いていけたらと考えております。

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