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ひとり社長が調べた知識で顧問税理士との関係をこじらせるとき
経営のことで疑問が浮かんだとき、まず自分で調べてみる。
これは、ひとり社長にとって大切な姿勢だと思います。
でも最近、「ちょっと調べたんですけど…」という相談が、
かえって税理士との関係をギクシャクさせてしまう場面も増えてきました。
この記事では、そうしたすれ違いが起きる背景と、
より良い関係を築くためのヒントをお伝えします。
「なんとなく税理士と噛み合わない」と感じている方にも、きっと参考になるはずです。
ChatGPTやネット記事、SNSなどで情報を手軽に得られる時代。
「この処理、他にもやり方があるようなんですけど…」
「こういう話も見かけたんですが、どうですか?」
こうしたご相談をいただくことは、実はとても多いです。
ただ、内容によっては、こちらで背景や前提をゼロから確認しなおす必要が出てくるため、
時間や労力が思いのほかかかるケースもあります。
もちろん、質問していただくこと自体は大歓迎なのですが、
「その知識が今の状況に本当に関係しているか?」
「そもそも、どういう資料を見てそう思ったのか?」
といったところまで整理されていると、より有意義な対話になります。
実は、税理士がいちばん時間を使うのは、答えることそのものではありません。
「なぜそういう疑問が出てきたのか?」
「どういう前提での話なのか?」
「そもそもその情報はどこから来たのか?」
こうした“状況の整理”にこそ、手間と頭を使っています。
たとえば、ある経費について調べた結果をもとに質問されても、
会社の実情や過去の処理と照らし合わせて初めて、正確な判断ができます。
その分、丁寧にお応えしようとすると、どうしても一定の時間を要します。
こういった調べた系の質問をされる方に限って、
・通帳の提出が漏れていたり
・過去の修正がそのままだったり
・「あ、それ送ってませんでした?」が続いていたり
実務的な準備や共有が疎かになっていることも、実は少なくありません。
その結果、「細かいところばかり気にして、肝心な部分が整っていない」という状態になりやすくなります。
これは、こちらが良し悪しを判断するための材料が揃わず、
せっかくの質問にも、明確なお返事ができない原因にもなります。
顧問契約というと、「何でも聞いていい権利」だと思われがちです。
でも実際は、税理士側も限られた時間の中で、複数の顧問先を見ています。
だからこそ、
・調べた内容の出典や背景を簡単に添える
・事前に関連資料を共有する
・定期面談の場でまとめて相談する
といった工夫をしていただけると、こちらとしても全力でお応えしやすくなります。
なお、「誰かのブログで見た」「YouTubeで紹介されていた」といった情報も、
きっかけとしては良いのですが、税務判断においては信頼性がとても重要です。
曖昧な情報ほど、誤解や混乱の元になってしまうこともあります。
税理士を“情報確認の窓口”としてではなく、
“より良い経営判断の伴走者”として活用いただけたら嬉しいです。
調べた内容に基づいて税理士とやり取りをするのは、決して悪いことではありません。
でも、ほんの少し“伝え方”や“準備”を見直すだけで、
お互いのストレスは大きく減り、もっと前向きな対話ができるようになります。
もし今、
「相談しても噛み合わない」
「なんだか伝わらない」
と感じているなら、
まずは相談の仕方や伝え方を見直してみるのも一つの方法です。
それでもしっくりこない場合は、もしかしたら相性の問題があるのかもしれません。
当事務所では、こうしたやり取りに関するすれ違いを減らすために、
「前提共有のしやすさ」「資料の出しやすさ」「返答の明確さ」にこだわっています。
「この先もずっと今の税理士でいいのかな」と感じている方は、
当事務所との顧問契約をご検討いただき、下記よりお問い合わせください。
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