【オンライン税理士が解説】ひとり社長に合う会計ソフトはfreeeとマネーフォワードどっち?

会計ソフトの選び方ひとつで、税理士とのやり取りが驚くほどスムーズになります。

特に「オンライン完結の顧問税理士」として契約する場合、どのソフトを使うかで、情報の伝わり方・対応スピードが大きく変わるのです。

この記事では、私自身がひとり社長の顧問をオンラインで多数サポートしてきた経験から、freeeとマネーフォワード、どちらがオンライン税理士と相性が良いのかを率直にお伝えします。

あくまで“実務に基づく個人的な感想”ではありますが、ひとり社長の方にとって判断の一助になれば幸いです。

1. 「オンライン税理士との相性」で考えると見えてくること

会計ソフトというと、まずは「入力のしやすさ」や「自動化機能の多さ」に目が向きがちです。

しかし、オンラインで顧問税理士とやり取りすることを前提にするなら、もっと大事なことがあります。

それは、「伝わりやすさ」と「共有しやすさ」。

たとえば、Zoomで画面を共有しながら話すとき、
「この数値がずれてますね」「ここ、こういう入力になってますね」といった指摘が一瞬で通じるかどうか。

チャットでやり取りするとき、「この画面のここのボタンを押してください」と伝えてすぐに理解してもらえるかどうか。

このテンポの良さが、税理士とのやり取りの“気持ちよさ”を左右するのです。

オンライン完結でやるからこそ、帳簿の構造がわかりやすく、誤解が起きにくいソフトの方がいい。
ここが、freeeとマネーフォワードの分かれ目になります。

2. 実務で感じる、マネーフォワードの優位性

私自身、どちらのソフトも日々使っています。

その中でも、オンライン税理士として仕事をする上で、マネーフォワードには以下のような“ラクさ”を感じます。

■ 仕訳ベースで構造がクリア

マネーフォワードは、いわゆる「借方・貸方」で構成される従来型の会計スタイルに近く、どの仕訳がどの帳簿にどう反映されているかが見やすいです。

だから、「ズレている箇所」が特定しやすく、原因の説明もしやすい。
結果、無駄なやり取りが減るのです。

■ 画面共有時に話が早い

Zoomで一緒に画面を見ながら「この数字、ズレてますね」と指摘したとき、マネーフォワードだと話が早いです。

freeeは操作が抽象化されていて、「どうしてそうなったか」を画面だけで説明しにくいこともあります。

■ 複数人での連携もスムーズ

たとえば「ひとり社長+外注の経理担当+税理士」といったチームで作業する場合、マネーフォワードの方が権限設定やユーザー追加が柔軟です。

freeeだと、招待やアクセス制限にクセがあり、意外とストレスになる場面があります。

■ 経営感覚が自然と身につく

マネーフォワードの設計は、入力しながら内容を確認する流れになっています。
「これは何の取引だっけ?」「この支払い、売上に対応してたかな?」と、経理を通じて考える機会が増えるんです。

 

これが、ひとり社長にとってすごく大事な感覚だと思っています。

3. freeeの良いところも、もちろんあります

ここまで読むと、「freeeって使いにくいの?」と思われるかもしれませんが、決してそうではありません。

freeeにはfreeeの良さがあります。
実際、freeeを選ぶクライアントも多いです。

 

■ 操作が直感的でわかりやすい

「取引」ベースの設計で、経理初心者でも迷いにくいです。

「この取引はどの勘定科目?」と悩まず、日付・相手先・金額で処理できるのはfreeeならでは。


■ 周辺機能がとにかく豊富

請求書の作成、経費精算、給与計算、勤怠管理、マイナンバー管理…
“全部入り”の業務ソフトとしてfreeeは非常に優秀です。

特に、バックオフィスをfreee内で完結させたい方にとっては、便利の極みといえるでしょう。


■ 自動化が強力

銀行連携・クレカ連携・自動登録ルールなど、「一度設定すればほぼ放置」という使い方ができます。

日々の入力を省力化したい人には、freeeの自動化設計は魅力的です。

4. それでも私がマネーフォワードを推す理由

freeeが優れている点を踏まえても、オンライン顧問税理士として業務を行う立場から見ると、やはり**マネーフォワードの方が“通じやすい”**のです。
 

■ ミスやズレを見つけやすい

どこでどう数字が変わったのかを追いやすく、説明もしやすい。
freeeだと、どこに何が反映されているかを探るだけで手間がかかることもあります。


■ 遠隔で“共通の画面”を見ながら指導しやすい

「この仕訳をこう直してください」と伝えるとき、マネーフォワードなら数秒で伝わります。

freeeは“どの画面のどこにあるのか”の説明がやや複雑です。


■ “納得”が生まれやすい

マネーフォワードは、入力の途中で「これってどういう取引?」と自分に問いかける設計になっています。

経営者として考える習慣が、自然と身につく。
これがfreeeにはない魅力だと、私は思っています。

まとめ:会計ソフト選びも、顧問税理士との連携が前提の時代

「この会計ソフト、入力しやすいな」
「スマホでも操作できて便利だな」
それも立派な選び方です。

でも、“税理士と一緒にやっていく”という視点があるなら、伝わる・直せる・共有できるという観点も大切にしていただきたいのです。

私自身は、オンライン完結で顧問業務を行う中で、マネーフォワードの方が「ひとり社長とのやり取りがスムーズだな」と日々実感しています。

とはいえ、freeeをご希望の方も、もちろんご対応可能です。

この記事は、あくまで実務を通して得た個人の感想ですので、ご自身の使いやすさや好みに合わせてお選びいただければと思います。


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