会社設立したひとり社長がはじめての顧問税理士で失敗しないためのアドバイス

会社設立したひとり社長が はじめての顧問税理士で失敗しないためのアドバイス

 

ひとり社長として会社設立するとき、重要なことの一つが顧問税理士選びです。

「どの税理士に頼んでもやることは同じ」と思われがちですが、実際には対応の仕方や考え方、使うツールなどに驚くほど差があります。

最近は、オンラインで完結できる税理士は増えましたが、便利さの裏側で「思っていたのと違う…」と感じることも多いもの。

会計ソフトの選び方ひとつ取っても、自分に合わない方法を一方的に押し付けられたり、説明が専門用語だらけでついていけなくなったり。

当事務所には、税理士変更を検討されている方からお問い合わせいただくことが頻繁にありますが、特に会社設立1期目でお問い合わせいただくことが多いです。

税理士変更を検討されている理由を必ずお聞きしていますが、以下のようなものが多いと感じます。

  • 税理士事務所の担当者の返信が遅い。
  • 税理士が上から目線
  • 税理士に相談をしても、頭ごなしに否定されたり、ずれた回答が返ってくる。
  • マネーフォワード、freeeを使いたいが、税理士事務所側で使用しているよくわからない会計ソフトを使用している。
  • 顧問料が格安だと思って契約したが、実際は届出書の提出などで追加料金を取られるため、結果的に高い。

顧問税理士と契約する際、ほとんどの場合は、初回無料面談のみで決めることになるため、このようなミスマッチは枚挙にいとまがありません。

そこで今回は、実際に複数のひとり社長が体験した失敗談をもとに、会社設立後のオンライン税理士選びで気をつけるべきポイントを整理します。

1. 頭ごなしに否定されてしまう相談相手では続かない

会社設立したばかりの頃は、税務会計に関して、何をどうしたらいいのか右も左もわからないのが普通です。

ひとり社長の皆さんは、それぞれの業種のプロではあっても、税金のことや会計のことに関しては、プロではないからです。

経営者としてスタートラインに立ったばかりだからこそ、税金をはじめとしたお金のことで、以下のような素朴な疑問が次々に湧いてきます。

  • 会社設立したらどんな届け出をどこにどうやって提出するのか
  • 会計ソフトは何を使えば良いのか
  • 会計ソフトへの入力をどうすれば良いのか
  • 税金や社会保険に関するイベントの漏れがないようにするにはどうすれば良いか
  • 融資などの資金調達をどうすれば良いか

ところが、その初歩的な質問を投げかけた瞬間に、まるで説教のように「そんなこともわからないんですか」などと言われてしまったら、相談しづらくなってしまいます。

一度気まずくなった空気は、後から挽回しようとしても簡単には戻りません。

税理士にとっては当たり前の知識でも、経営者側には初めての話ばかりです。

「この税理士にはいつ相談しても大丈夫だ」と思えないと、結局わからないまま放置することになり、後で余計なトラブルを招きかねません。

信頼できる税理士は、素朴な質問にこそきちんと向き合ってくれる人です。

通常の税理士事務所では、税理士資格を持たない従業員がひとり社長のお客様の担当者になります。

ベテランの担当者などであれば、相談すればすぐに回答が返ってくる可能性が高いですが、新人が担当者になったりすると、確認に時間を取られることになります。

ちなみに当事務所は、日常のやり取りをチャットワークやLINEで行うことによって、代表税理士がひとり社長のご相談に即レスで回答できる体制を整えています。

とにもかくにも、はじめての顧問税理士選びをする際には、この税理士の方は、相談したことに対して、頭ごなしに否定したりせず、話を聞いてくれる方かどうかを見ることをお勧めします。

2. 会計ソフトは自分が触れるものを最優先に

 

経理が苦手なひとり社長にとって、会計ソフト選びは非常に重要な事項になります。

とはいえ、どの会計ソフトが一番良いかは人それぞれ。

過去に確定申告で慣れた会計ソフトがあるなら、それをそのまま使えた方がストレスは減ります。

ところが、いざ税理士にお願いすると「うちはこの会計ソフトでしか対応していません」と一方的に指定されることもあります。

しかもその会計ソフトが、聞いたことのないようなマイナーな会計ソフトであったりもします。

最近では、マネーフォワードクラウドやfreeeといった2大クラウド会計ソフトを使用する人が増えています。

実際に、この2大クラウド会計ソフトを使用することを当事務所でもお勧めしています。

どちらのクラウド会計ソフトを使用するにしても、ある程度の簿記の知識は必要になってきますが、それでも初心者にとって優しい会計ソフトと言って良いかと思います。

 当事務所では、ある程度の入力はお客様側で行っていただき、一部の会計処理が難しい取引については、当事務所側で行ったりもしています。

特に、ひとり社長のお客様の場合、取引のパターンが決まっており、仕訳がシンプルなケースも多いですので、自社で入力しているお客様は一定数います。

ただ、入力にかかる工数などを考慮して、税理士事務所に、月数万追加で支払って、記帳代行を依頼して、本業に集中するというのも一つの選択肢です。

初めての顧問税理士選びの際は、使用できる会計ソフトを確認して、自身がそれで納得できるものか検討しましょう。

3. ミスが起きたときの対応力で信頼は決まる

税理士事務所とやり取りをしていると、ちょっとした設定ミスや入力漏れはどうしても起こりえます。

人間がやる以上、完全にゼロにはできません。

ただ大切なのは、ミスを認めた後の対応です。

「申し訳ありません、すぐ修正します」と言ってくれれば何の問題もありませんが、中には、こちらには関係のない言い訳を並べたりする方もいます。

また、あたかもお客様側のミスかのような言い方をするような方もいます。

相手が専門家で、自分は初心者だからこそ、「自分が何か変な操作をしたのかも…」と不安になってしまう。

逆に、どんなことに対しても税理士のせいにしたりする方もいますが、それは辞めた方が良いです。

税理士も人間ですので、そういったところからモチベーションを下げることに繋がります。

いずれにしても、起こったミスに対して、速やかに的確な対処をしてくれる税理士かどうかということを見ていかれた方が良いと思います。

ただ、これに関しては顧問契約前に見抜くのは少し難しいところがあります。

最近だとインターネットの口コミなどに評判が記載されていることも多いですので、そういったもので確認するのは一つの手です。

4. 契約条件のズレは小さく見えて大きい

ようやく条件が合いそうな税理士が見つかっても、最後の最後に思わぬ落とし穴があります。

例えば「顧問料は月額でこのくらいです」と聞いていた金額が、実は年契約を前提としていて、途中月からスタートすると数か月分をまとめて請求される。

他にも、届出書の提出などがオプションとなっており、契約した顧問料に追加であらゆる費用が発生する。

「月額○円と書いてあるから」と安心して進めてしまうと、後で「聞いていなかった」と後悔することになりかねません。

特に、オンラインでの契約は説明が文面だけで進むことが多いので、料金の仕組みは最初に、そして最後にもう一度、きちんと確認することをおすすめします。

当事務所は、シンプルな料金体系で、当初の見積もりに対して追加で料金がかかることはほとんどありません。

もちろん年商が上がったり、稼働が増える場合は、顧問料の値上げをお願いすることができますが、必ず事前にご相談の上、値上げさせていただくこととしています。

最近は、いかに安く見せるかといったような打ち出し方をしているホームページを良く見かけますが、不誠実に感じてしまいます。

そのような顧問税理士と契約しても長続きしないことが多いですので、十分に気をつけた方が良いかと思います。

まとめ|違和感をスルーしない税理士選びを

税理士選びに絶対の正解はありません。

しかし、小さな違和感を「まぁいいか」と流してしまうと、あとでお金と時間、何より気持ちの負担が何倍にもなって返ってくることがあります。

・相談したことに対して頭ごなしに否定せずに的確な回答をしてくれるか
・自分が慣れている会計ソフトをちゃんと使わせてくれるか
・初心者でも理解できる言葉で説明してくれるか
・ミスを責任転嫁せず一緒に解決してくれるか
・顧問料の条件を明確にしてくれるか

これらを冷静に確認できるだけでも、失敗の確率はグッと減らせます。

当事務所では、こうしたリアルな経験を踏まえ、ひとり社長の「わからない」に寄り添い、面倒を最小限にするサポートを心がけています。

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