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クラウド会計のメリット・デメリット

クラウド会計とは、インターネット上で利用する会計ソフトの事です。従来の会計ソフトは、パソコンにインストールして使用するものがほとんどでした。従来の会計ソフトとして代表的なものは、CM等でもおなじみの「弥生会計」「勘定奉行」がそれにあたります。

クラウド会計が出始めたのは、ここ数年の話で2大クラウド会計ソフトと言われるのが「マネーフォワード クラウド」「freee」になります。

従来の会計ソフトは、CD-ROMやダウンロードソフトを購入する形であったのに対し、クラウド会計ソフトは、基本的に毎月利用料を支払って使用する形態となっています。

クラウド会計のメリットとしては、以下が挙げられます。

1. 銀行口座やクレジットカードをクラウド会計と連携させることで入力作業が効率化される。
   
   従来の会計ソフトでは、通帳やクレジットカードの明細を見ながら、手打ちで仕訳を入力するという煩わしい作業が発生していたのに対し、クラウド会計ソフトでは、通帳やクレジットカードの利用履歴のデータを取り込み、ある程度設定をすることで、自動的に仕訳をしてくれるようになります。
   
   また、領収書の入力についても、「STREAMED」のようなスキャンをするだけで、自動的に仕訳をしてくれるシステムもあります。
2. どの端末からでもデータを見ることができる。
   
   クラウド会計ソフトは、どのパソコンからでもアクセスすることができます。
   従来の会計ソフトでは、ソフトがインストールされたパソコンでしか会計データを確認することができませんでした。
   どのパソコンからでもアクセスできるという事は、常に経営の状況を確認したい経営者にとっては強い味方になります。
3. 経理が効率化されることで、タイムリな経営状況のモニタリングが可能になる。
   
   1.のメリットでも述べたようなデータ連携が可能になったことで、経理業務の時間が大幅に削減されます。
   
   従来の会計ソフトを使用していた際は、その月の通帳やクレジットカード等の会計資料を揃えて、会計事務所に郵送して、届いた会計資料を元に会計事務所が入力して…という流れだったのですが、月次が完了するまでに2カ月程を要していました。
   クラウド会計を導入することで、通帳やクレジットカードの明細を会計事務所に郵送しなくて済みます。また、連携データの更新はタイムリに行われますので、早期の月次を実現することが出来るようになります。

クラウド会計のデメリットとしては、以下が挙げられます。

1. システム利用料を支払い続けなければならない
   
   従来の会計ソフトは、CD-ROMもしくはダウンロードソフトを購入すれば、アップロード等をする場合を除いて、追加費用はかかりませんが、クラウド会計ソフトは利用を続ける限り、毎月利用料を支払い続けなければなりません。
2. インターネット環境が必要になる。
   
   今となっては、どこに行ってもインターネット環境はあると言っても良いくらいですが、クラウド会計ソフトはインターネット環境がなければ使用が出来ません。
3. クラウド会計を使いこなす税理士が少ない
   
   クラウド会計が世に出始めてから、まだまだ日が浅いため、クラウド会計を使いこなす税理士は少ないです。
   税理士側としても、これまでに使い慣れてきた会計ソフトからクラウド会計に移行するのは勇気がいることだからです。

クラウド会計は「初期設定が命」と言われるほど、初期設定が重要な作業になってきます。

例えば自動仕訳に関しては、ある程度自身で「この取引についてはこの勘定科目」等の設定しなければなりません。

勘定科目等の設定については、会計に関する専門知識も必要になりますし、設定を一度誤ってしまうと、修正するのが非常に大変になってしまいます。

このような事から、クラウド会計の導入は税理士等の専門家に依頼するのが最良と言えます。